姫路・西はりま地場産業センターでは、平成21年度地域資源活用新事業支援事業の一環として、昨年に引き続き1月13日から15日まで東京・有明の東京ビッグサイトで開かれた「JFWインターナショナル・ファッション・フェア(IFF)」に出展しました。
IFFは繊研新聞社が主催するファッション業界向けの総合見本市で、今回は「西播磨のレザーコンシェルジェ」と銘打ち、西播磨の皮革工房や企業など9社が参加。総合ディレクターを務めてくださった児玉千恵子先生(ドミナント代表・スタイリングフィッター)演出の<抹茶と檜>をイメージカラーにしたセンスあふれるブースで、西播磨の優れた皮革製品を国内外に強くアピールしました。
今回参加したのは、「レリップ」「オールマイティ」「革工房 BAIMO」「白なめし工房 姫革」「アトリエ千異多」「和装工房 匠(高田和裁)」「革匠」「坂本商店」「協伸」の皆さんで、それぞれバッグ、靴、ブルゾン、財布、小物など、伝統の技に「和」の情感や時代の「風」を吹き込んだ個性豊かな皮革グッズを出品。つめかけた百貨店、小売店、セレクトショップ等のバイヤーの注目を集め、彼らと熱心に語らい、商談を進める光景があちこちで見受けられました。
特に今回はドミネーション企画として『藍染めの君』コレクションのコーナーを設置。特別参加をお願いした藍染め作家・魚橋正昭さんの「かちん染め(藍染め)」の皮革と、それを用いて兵庫県立工業技術センター・皮革工業技術支援センター主任研究員の桑田実さんが制作してくださった財布やブックカバーのほか、各社が藍色をテーマにした作品を共同出展。長い歴史が息づく西播磨ならではの『皮革と染めのコラボレーション』が大きな反響を呼び、皮革を使った新商品開発への1つの足がかりを掴めたような気がしました。
また今回は、皮革のオーソリティーである桑田さんの参加により、来場者からの皮革に関する学術的・科学的な質問に対しても的確に対応でき、西播磨の皮革の歴史や品質の高さなどについて多くの方々の理解を得ることができました。
さらに今回はウシオライティング株式会社の協力で、ブースの空間照明にLED(発光ダイオード)の照明器具を初めて採用。LEDの光は紫外線、熱線をほとんど含まず、出展したグッズにダメージを与えないだけでなく、蛍光灯やハロゲン電球にはないエレガントな光の演出ができ、来場者にも好評でした。
昨年の『西播磨じばさんニュース 夢おこし』でも触れたように、私ども姫路・西はりま地場産業センターがIFFに出展するのは、当地域の代表的地場産品である皮革製品を一次製品としてだけでなく、付加価値の高い最終製品として全国に発信していきたいとの願いがあるからです。
今回は皮革工房や企業だけでなく、多くの皆様方のご協力のおかげで、以前にも増して充実した内容の出展を行うことができました。私どもでは今後もさらに多くの皆様のご参加とご協力をいただいて、引き続きIFFに出展し、西播磨の優れた皮革グッズを全国に発信していきたいと考えています。
そして、最終的には素材としての皮革づくりだけでなく、デザイン力や縫製技術を高め、世界に通用する最終製品づくりを行っていき、いつの日か西播磨を「東洋のフィレンツェ」にしていきたい。まだまだ道は遠いですが、多くの皆様と力を合わせ、この<夢おこし>に全力を傾けてまいりたいと考えています。
姫路・西はりま地場産業センター 牛尾 護
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