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ドイツで学んだ経験と技術を生かし
さらなる研究開発で皮革の用途の多様化を。
協伸株式会社  金田陽司さん

──金田さんはドイツに留学し、オーバーマイスターの国家資格をお持ちだそうですが、どうして留学を?

 家業がタンナーで、子どもの頃から手伝っていたんですが、なめしにしろ何にしろ、分からないことがあって尋ねても理論的に答えてもらえない。この仕事は日本では伝統的に経験とカンがものをいう世界でしたから、止む得ないところもあったんですが、私としては皮革についてもっと基本から勉強したかった。
 それと私には、将来的には一次製品だけでなくバッグなどの二次製品まで手がけたいという思いがありましたから、日本と違って1つの会社で素材から製品づくりまでをやっているドイツに行って、そのあたりを学びたかった。それで高校卒業後、ドイツの皮革専門学校に留学したんです。

──学校ではどのようなことを学ぶのですか?

 さまざまな講義や実験を通して、皮革について科学的、実証的に学びます。なめしの理論や実際的な技術だけじゃなく、いろんな薬品の研究をしたり、靴やバッグの作り方、さらには経営の勉強まで学びます。
 学校にはドイツ国内だけじゃなく、世界各地から現役の皮革職人が勉強に来ていますが、授業はもちろんドイツ語。私も最初は語学学校に通い、それから皮革の学校に行ったのですが、朝から夕方までびっしり授業で、とても厳しかったです。ただ、普通の学校と違い、試験や点を取るために勉強するんじゃなく、自分のために勉強するんですから苦痛には思いませんでした。

──オーバーマイスターの資格は取得が難しいのですか?

 はい。マイスター(熟練者)をさらに指導・育成する立場の人間に与えられる国家資格で、この資格を取ると工場長などへの道が開けますから、試験もとても難しく、何割かの学生が必ずふるい落とされます。

──いつ帰国されたのですか?

 1985年の2月で、約5年ドイツにいたことになります。

──その後、グラフィックレザーなど、様々な研究開発に取り組まれていますが?

 はい。素材を作っているだけではマーケットが限られるし、最終製品そのものの良さで勝負したいとずっと思っていましたから、いろんなことに挑戦しました。  その1つがグラフィックレザーで、一言でいえば革にプリントするのではなく、染色によって柄やデザインを施すものですが、バッグや小物などの場合、柄やデザインなどのセンスが要求されますから、この染色技術の開発が大きな課題だったんです。
 で、開発を始めたものの、最初の頃は色が染み込まなかったり安定しなかったりで、うまくいくまでに何度も試行錯誤を重ねました。最終的にものをいったのは、なめし工程の改良で、皮革の繊維を分析し、染料をなめしのどの部分に結合させればいいかなど、ドイツで勉強したことが役に立ちました。

──IFFにはいち早く参加され、今回で4回目の出展ですが?

 はい。グラフィックレザーなどの開発を通して染色の関係者や繊維業界、アパレル業界の方々との付き合いがあり、IFFのことはよく知っていたので、自分たちの作品を広め、よく知ってもらうには良い機会だと思い、最初から参加しました。

──反響いかがでした?

 初めて参加した時はすごい反響で、デパートやアパレルメーカー、セレクトショップの方々とお会いして、商談も随分あったんですが、今回は前回までと展示の仕方が違っていたこともあってか、反響は今一つでした。

──今回はどういう製品を出展されたのですか?

 「ストルツ」という自社ブランドのレザージャケットや小物です。衣料用の皮革として軽さと丈夫さを訴求するとともに、たとえば肘のあたりも伸びるだけじゃなく、縮ませることもできるように開発した新しい素材を用いた製品です。

──次々と研究開発を進められているのですね?

 はい。素材としての皮革の用途をいかに広げていくかが、これからの業界の大きな課題ですから、他にもパソコンのマウス用とか、体操の選手のプロテクター用とか、さらにはブランドバッグのニセモノ防止に使える特殊な素材など、いろんな研究に取り組んでいます。
 ものが売れない時代だからこそ、ニーズに応える新しい素材や製品の開発が何よりも求められているので、これからも他の異業種の方々との交流を深め、これまでの発想を転換させて、いろいろと応用を効かせていきたいと思っています。

──私たちにも随分と勉強になるお話でした。今後の研究開発にも大いに期待しています。


●協伸株式会社
姫路市花田町高木30ー1 TEL/079−281−2624 
http://www.eonet.ne.jp/~storz-j/



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